加島 祥造 氏

英米文学者・詩人・画家

 「求めない―― すると 失望しない」、「求めない―― すると 心が静かになる」、「求めない―― すると ちがったものが見えてくる」……。すべてが「求めない」で始まる約100篇を収録した珠玉の詩集『求めない』(小学館)が43万部のロングセラーを続けています。
 著者は、マーク・トゥエイン『トム・ソーヤの冒険』、アガサ・クリスティー『ナイルに死す』、ウィリアム・フォークナー『八月の光』、ヘミングウェイ『日はまた昇る』など数々の名作の翻訳を手掛けた英米文学者の加島祥造氏です。
 還暦をすぎて「老子」の著作に出あい、信州・伊那谷に移り住み、「もう少し安らかに生きたい、リラックスしたい」という実感から、この「求めない」は出てきました。
 「人生はゆっくりうろうろ。川の流れのように蛇行しながらだんだん太くなっていけば、いつか自分の潜在能力が出てくる。自分の一番したいことを願い、それを手放さなければ生きる意味を実感できるだろう」と語る米寿の加島氏のエナジーに触れてみたいと思います。

略歴
加島祥造(かじま・しょうぞう)
Kajima Syouzou
1923年東京神田生まれ。早稲田大学文学部卒業。米国クレアモント大学院留学。信州大学、横浜国立大学、青山学院女子短大にて英米文学を教える。その後、フォークナーをはじめ約100点の翻訳を手がける。英訳された漢詩を読み、その面白さを知ると同時に「老子」に出会い、現代詩訳『タオ―ヒア・ナウ』(PARCO出版)、全訳『タオ―老子』(筑摩書房)を刊行。その他に老子と荘子についての書多し。95年より信州・伊那谷に独居、墨彩画を描いて、多くの個展をひらく。










講師のことば

受け入れる

英米文学者・詩人・画家 加島祥造

受けいれる――
それが始まりだった。

人は、生まれると
光を
空気を
大地を
母の愛を
受け入れた――何一つ
求めないで
受け入れた。

いまでも、
深くでは
同じなんだ。

いまも、同じだと言ったのは
それにいま、気づいてもらいたいからだ。
成人した私たちは「初めの自分」を
忘れているからだ。
生命が自然のエネルギーを受け入れて育った――
あのときの
初めの喜びを、いま
忘れている。

「初めの自分」は
求めなかった
「初めの自分」は
受け入れた、
安らいでいた。

安らぐことで喜びにみちていた。
いま私たちはあの喜びと安らぎを忘れている。

参加者の感想

「求めない」という考え方

大網白里町在住 大野英雄 (60回連続セミナー参加中)

加島祥造氏の「求めない」という考え方に共感できる。
だけど人間はいきなり、このように考えることできないと私は思う。
講師は、講演の冒頭でこう言った。
皆さんに「求めないという」という考えを押し付ける気はない。
私の生き方を、少し知っていただければ良いと!
講師の「好きなことをやる」ということに感動を覚える。
だから89歳になっても、1時間半立っていられるんだ。
年齢を感じさせない、素晴らしい講演だった。非常に気持ちが良かった!

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